試算表を読むポイント

事業を行っている方は、時々試算表をご覧になると思います。

試算表をみるとき、皆様はどこをご覧になるでしょうか。

まずは、売上でしょうか。

当然でしょう。まずいくら売上げたか、確認しますね。

次は利益。

利益がなければ、事業は回りません。

でも、そこでとまってはいけません。それ以上に大事なものがあるんです。

これは近頃では、各方面の専門家の方々がブログなどにも書かれていますので、ちょっと言い古された感が出てきていますが・・。

それは、手元キャッシュです。

・・・手元キャッシュをどうみるか。

・・・いったいどのくらい手元キャッシュがあればいいのか。

これは、もちろん事業形態により様々かとは思います。ただ、試算表を毎月作成して、お客様に説明して回っている立場から、これだけは間違いないということを申し上げると、月商の1ヶ月分を切ったら、かなりあぶないです。

調子が悪いときの月商ではなく、事業がトントンで回るとした場合の月商1ヶ月分です。

すなわち、粗利で給与や地代家賃の固定費を支払って、ギリギリ赤字にならない程度の月商です。

トントンの場合の月商1ヶ月分の売上に相当するキャッシュがなかったら、新たな仕入れはできない状態と思ってください。翌月分の固定費を払ったら、もう仕入れるだけのお金は満足にないということになります。

キャッシュがうまく回らないと思ったら、まず、見直すべきところは、粗利がきちんととれているか。人件費が原価に入っている場合は、タイミング的に、ときどき逆ザヤになる、これはやむを得ないと思います。半期くらいを通して、どのくらい粗利がとれているかはチェックしましょう。粗利がとれていなければ、得意先に単価の交渉をしましょう。

あとは、在庫が過剰になっていないか。仕入れすぎではないかということです。在庫過多の場合は、ある程度在庫を整理しましょう。

在庫は月商の2ヶ月~3ヶ月分を目安に管理しましょう。それ以上だと、在庫の管理費もかさみます。

手元キャッシュは、多すぎも問題ですが(適切に事業に投資できていないという意味で)、月商の2.5~3ヶ月を目安に管理しましょう。

コロナ禍の間は、先が見通せませんので、はっきりとした答えはありませんが、この倍の5~6ヶ月分くらいあると、感覚的には、ひとまず安心かと思います。

手元キャッシュが少ないのは精神的にもきついです。

顧問税理士とお話になるときは、最低限、手元キャッシュの適正値は、毎月確認なさってください。手元キャッシュの動きを把握し管理するのが、中小企業にとって最も大切なことだと思います。